2010/10/20(水)NokiaLCDライブラリに日本語フォントを組み込んだぞ

2010/10/20 11:53 mbedimportnucho
以前NokiaLCDにNOKIA3300用の設定を追加したものを書きましたが、
今回はさらに美咲フォントを組み込んで日本語表示ができるようにしました。

これにあたって
AD-12864-SPIのコントローラ
mbedからOLEDに日本語表示しましたよ
のお二方のプログラムをパクり…、もとい参考にさせて頂きました。どうもありがとうございます!

ついでに"\n"で改行されるようにもしたので、元からの変更点は
  • NOKIA3300用の設定の追加
  • 日本語フォントの追加
  • "\n"による改行の追加
となります。

動いたところ

101021-130328.jpg

昇圧回路をどこかにやってしまったので、またバックライトが点いてません…。
恰好悪いし見づらいのでそのうち写真差し替えます。
差し替えました。ぴかーん。

プログラム

上の写真はライブラリをインポートしてmain文を以下のようにしたものです。
#include "mbed.h"
#include "NokiaLCD.h"

NokiaLCD lcd(p5, p7, p8,p9,NokiaLCD::LCD3300); // mosi, sclk, cs, rst


int main() {
    lcd.background(0x0000FF);
    lcd.cls();
    lcd.fill(2, 51, 128, 10, 0x00FF00);
    lcd.fill(50, 1, 10, 128, 0xFF0000);
    lcd.locate(0,4);

    lcd.printf("   胎児よ\n\n");
    lcd.printf("   胎児よ\n\n");
    lcd.printf("   何故躍る\n\n");
    lcd.printf("   母親の心がわかって\n\n");
    lcd.printf("   おそろしいのか\n\n");

    for (int i=0; i<130; i++) {
        lcd.pixel(i, 80 + sin((float)i / 5.0)*10, 0x000000);
    }
}

NokiaLCDは元々Streamクラスという抽象クラスを継承しているので、純粋仮想関数となっている_putc()を書き換えるだけで簡単にprintfに対応させることが出来ました。

また、mbed Compilerは日本語の入力に対応していませんが、コピペで貼り付ければ一応表示できます
ただ"Invalid multibyte character sequence"というwarningが出てくるのと、一度閉じると文字化けしてしまうことに注意してください。

余談になりますが、フォントを移植しようとした際にコメント文に文字化けが入っていたのが原因でテーブルデータがずれて読み込まれるということがありました。
コピペで入力できるものの予期しない動作をする可能性があるので、本当はLynx-EyEDさんのようにフラッシュから読み込むという風にした方がいいかと思います。

それでは、作ったライブラリはここに置いておきます。
NokiaLCD_With_JapaneseFont

10/20追記

あら、「表示」と表示させようとしたら化けてしまいました。
液晶の表示向きの関係で90度回転させたやつが使えなかったので、適当に90度元に戻した奴を準備してたんですが、そのせいで一部のフォントが崩れたのかな…。
元気があるときに調べてみます。

2010/07/01(木)mbedでZY-FGD1442701V1を動かしてみた その1

2010/07/01 23:18 mbedimportnucho
ZY-FGD1442701V1とはaitendoで売られている1.44インチTFT液晶モジュールです。
3.3V単一電源で駆動できるほかデモプログラムも用意されているため、とりあえず動かして見るといったことが簡単にできます。
また、キャリーボード付きで1200円と非常に安価という特徴もあります。

ちょっと前に買って積んだままになっていたものを見つけたので、mbedを使って動かしてみました。

動かしてみたところ

100701-131252.jpg

ひどい写真だ…。
画面いっぱいに赤色を表示させています。

回路図

ZY_FGD1442701V1_sample.PNG

mbedも駆動が3.3Vなので、とてもシンプルな回路図となりますね。

プログラム

ZY_FGD1442701V1_sample
mbedにはBusOutというライブラリが用意されていて、今回はこのライブラリを使用しました。
この例のようにバイト単位で出力を行うときなど、繋ぐピンを意識せず処理を行うことができるので非常に便利です。


今回はとりあえずデモプログラムをmbed向けにほんの少しだけ書き換えただけです^^;
次回は16bitビットマップ画像をSDカードから読み込んで表示させてみたいと思います。

2010/06/05(土)HttpClientでRTCをセットする方法

2010/06/06 02:29 mbedimportnucho
先日、NTPサーバを使ってmbedのRTCに時間をセットするNTPClientというライブラリを紹介しましたが、
このライブラリだとセキュリティの問題などでネットワークの123番ポートが閉じられている場所では時間のセットができません

それでもなんとかRTCのセットができないかと調べたところ、日本標準時プロジェクトのようなサイトにhttpでアクセスして、時間が取得できそうだということがわかりました。
このサイトとhttpClientを利用して、RTCのセットを行う方法を紹介したいと思います。

今回つくったプログラムはここに置いておきます。
以下部分的な解説です。


    http.get("http://ntp-a1.nict.go.jp/cgi-bin/ntp", result,PAGE_SIZE);
    result[PAGE_SIZE]='\0';
NTPの情報ページをダウンロードしてきています。

    int start_body=strstr(result,"<BODY>")-result+7;
    int end_body = strstr(result,"</BODY>")-result-1;
    strncpy(buf, result+start_body, end_body-start_body);
    buf[end_body-start_body]='\0';
今回利用するサイトでは<BODY>と</BODY>の間に時間が書かれているので切りだしてきています。

    seconds = strtoul(buf,&e,10)-2208988800UL;
    seconds += 32400;
    set_time(seconds);
strtoulで切りだした文字列から数値に変換した後、NTP時刻とPOSIX時刻のオフセット(2208988800秒)を補正して、さらに日本のタイムゾーンに合わせています。
そしてset_time取得してきた時間をRTCにセットすることができます。
今のところ、3484746681.922というような少数を含む文字列をそのまま整数の数値に変換しようとしているので、そこはあんまりよくないかもしれません。
(strtoulがそこは無視してくれるので問題は起きていないのですが^^;)


以上簡単ではありますが、HttpClientでRTCをセットする方法の紹介でした。
NTPClientが使えない場所などで便利な場合もありそうです。

最後に注意点なのですが、日本標準時プロジェクトのサイトにも書いてある通り、1時間に20回以上のアクセスはしないようにしてくださいね。

2010/05/27(木)mbedが届きました

2010/05/27 22:17 mbedimportnucho
NXPセミコンダクターズさんのご好意でmbedを使う機会に恵まれました。

100527-133227.jpg


mbedは風変わりなマイコンです。
開発の流れは
  1. ブラウザ上でプログラミング、コンパイルを行う。
  2. フラッシュメモリとして認識されているmbedの中にダウンロードして実行。
という風になっていて、開発環境を構築する必要がほとんどありません
また、ブラウザとフラッシュメモリが動かせるならWindows、Linuxなど環境に依存しない面も便利ですね。

アナログ入力やPWMはもちろん複数のSerial,I2C,SPIがついている他、イーサネットに対応しているため使いこなせればとても面白いものが作れそうです。
これからちょっとずつ遊んでいけたらなと思ってます。